夜に働く妖精

お話とかで、寝てる間に仕事をやってくれる妖精っているじゃないですか。

あの妖精のことを思い出すと怖い話しか浮かばない。
寝れば妖精が何でもやってくれるから、何でも妖精にやらせて、やらせてるうちにその人の存在意義がなくなっていって、最後はずーっと死ぬまで寝てしまう って話。

なんか悔しいのでもっと陽気な話を考えてしました。

ある少年が妖精に取り付かれたんだけど、その子は自分でやるのが好きで、だから妖精にやらせないように何事もやり終えてから寝るようにしていた。

でも一日で終わらないものはある。たとえば、夏休みの宿題。算数の問題集を一日がんばって3分の2終わらせても、翌朝には残りの3分の1を妖精がやっている。「これじゃ僕の力がつかねぇ」と怒りながら消しゴムをかけた夏の日。読書をしても、翌朝にはしおりが最後に移動してる。「おまえ意味ねぇよ!てゆうかうっとおしい!」といらだちながらどこまで読んだか探った秋の日。

少年はついに我慢の限界が来て、これはもう妖精に一言ガツンと言ってやらねばならぬと決意した。
寝たふりしては夜中にガバっと起きてやつを探した。ダメだった。
ビデオカメラを仕掛けてみた。なにもうつらなかった。
エサ付きの罠をかけてみた。ネズミがかかった。

ビビリながらネズミを逃がしつつ、少年は考えた。やつのことを熟知せねばならぬ。

・・・このあと、どうやって陽気にしよう?陽気にするのはたいへんだね。
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by aoisoradeneko | 2007-03-26 19:18


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